【日野市】2024年11月の日野橋の架替工事の現場で出会った「美しい景色」と「進化するまち」
令和元年(2019年)の台風第19号の被害で架替となった日野橋。工事期間は約12年という長い年月のかかる大規模なプロジェクトが進行しています。
日野橋開通時にはこんなこぼれ話も。
日野橋は、大正15(1926)年8月に竣工した鉄筋コンクリート造りの橋です。それまで多摩川を夏は渡し船、冬の渇水期は板橋で渡りましたが、日野橋の開通で渡船は廃止されました。日野橋は渡船より450m下流に架設されたので、甲州街道(当時は第八号国道)も付け替えられ、立川駅と高幡駅間を走るバスが、多摩川の渡し経由から、日野橋経由に変更されました。
8月25日に竣工祝賀式が行われ、橋の永続を祈って、万願寺の滝瀬家の三世代の夫婦が選ばれ、立川側から日野側へ渡り初めをしました。続いて招待客らも橋を渡り、日野橋南詰で祝賀会が行われ、鮎やローストビーフなどが振る舞われまし た。
実はこの日の未明に、日野宿で火事があり、日野郵便局が類焼しました。正午には佐藤局長宅の一室を仮事務室として執務を再開しましたが、明治14 (1881)年の行幸で明治天皇が使用した卓子(テーブル)は焼失してしまいました。こうした騒ぎもありましたが、日野 橋の開通式は無事行われたのでした。(広報ひの 令和6年(2024)8月号 掲載)
号外NET日野市でも定期的にその様子をお届けしてきましたが、前回のレポートから約1年半後の2024年11月末に、再度工事の様子を見に行ってきました。
現在は、日野橋を撤去する前に交通できるように「仮橋」が作られている状態。2024年6月時点で、対岸の立川市と日野市の橋がつながったところまではご紹介しましたが、まだ通行可能な状態にはなっていません。
日野市側を見てみると、まだ橋と道路がつながっていないことがわかります。
それでも、大きな橋が少しずつ形になっていく様子を間近で見ることができるのは圧巻です。ただし、工事現場は危険が伴うため、周囲を通行する際には十分にご注意ください。
今回の日野橋切廻し工事は2025年10月下旬頃まで続く見込みだそう。
工事の進捗を確認するために多摩川沿いを歩いてみたところ、秋の澄んだ空気に映える美しい景色に出会うことができました。普段の生活の中でこうした景色に触れる瞬間は、ちょっぴり心を豊かにしてくれますよね。
お天気の良い日は、少し足を延ばして工事の様子を見に行ったり、ひの散策を楽しんでみてはいかがでしょうか?新しい日野橋の完成を心待ちにしながら、暮らすまちの魅力を再発見する機会になるかもしれません。
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