【日野市】中央図書館が国の登録有形文化財へ。実は“日本の公共図書館の起点”だった存在
日野市立中央図書館が2025年11月、国の登録有形文化財(建造物)として登録されました!

市内では「旧農林省蚕糸試験場日野桑園第一蚕室」に続き、2件目の登録となるそうです(^^)
日常的に利用している方も多い中央図書館。日本の公共図書館のあり方を大きく変えた存在として、建築・図書館史の両面から高く評価されているのだそう。

昭和48年(1973年)に建設され、赤いレンガが印象的な建築の中央図書館。外観はまるで昔ながらの洋書店のようなレトロな雰囲気があります。
国の登録有形文化財の特徴、評価は以下の通りです。
豊田駅の南方に位置する市立中央図書館。鉄筋コンクリート造地下一階建、外壁焼過煉瓦積。選書の快適さを重視し、開架室は吹き抜けの庭側を全面ガラス窓とするなど、初代館長前川恒雄の構想を建築家鬼頭梓が具現化。現代公共図書館の起点となった建築。

(画像はイメージです)
中央図書館が注目されている理由の一つが、図書館の考え方・あり方そのものを変えた点。
昔の図書館は、気軽に利用するにはハードルが高く、職員が取り出してくれた本を閲覧するだけで、自由に本棚から本を選べる場所ではなかったそうです。

しかし日野市立中央図書館は、「図書館の基本的・本質的機能は資料の提供である」として、利用者が自ら本を選び、手に取り、自由に閲覧できる「開架方式」を本格的に導入し、戦後の日本の公共図書館のあり方を変えたのです。

その始まりとされているのが、現在も運行されている移動図書館。日野市立図書館は、昭和40年(1965年)に1台の移動図書館から始まっています。
移動図書館は、市内各地を巡回し、近くに図書館がない地域や、外出が難しい方のもとへ本を届ける役割を担ってきました。現在も「ひまわり号」は、市内を回りながら、地域に根ざした図書館サービスを続けています。

(画像はイメージです)
年末年始は、少しゆっくり本を読む時間を取る方もいるかもしれません。
そんなとき、日野市の図書館が歩んできた歴史に目を向けてみるのも、一つの楽しみになりそうです。
- 住所
- 東京都日野市豊田 2-49
- 営業時間
- 火曜日~金曜日 午前10時から午後7時
土曜日・日曜日・祝日 午前10時から午後5時 - 定休日
- 月曜日(祝日の場合は開館)/ 年末年始
- 最寄り駅
- JR中央線豊田駅南口から徒歩6分
- 電話番号
- 042-586-0584(直通)
- 関連リンク
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