【日野市】万願寺の「宮こども広場」の横に。別府神社で見つけた、傾いた松と236年の記録
万願寺の住宅街にある「宮こども広場」。そのすぐそばに、思わず足を止めてしまう光景がありました。

大きく傾いた一本の松、そして236年を生きた黒松の伐採記録。何気ない日常のすぐ隣に、思いがけない歴史が残されていました。

広場と地続きにあるのが、別府神社。その境内でひときわ目を引くのが、大きく斜めに傾いた一本の松です。

自然にこうなったとは思えないほどの角度で、別の木によって支えられながら、今もその姿を保っています。

正直、近づくと少し緊張感もあります。それでも「倒す」のではなく、「支えて残す」という選択がされてきたことに、大切にされてきた時間を感じました。

鳥居をくぐると、正面に見えるのは木造の社殿。
近年建て替えられた神社とは違い、木の質感や屋根の形からも、長い年月を経てきたことが伝わってきます。

社殿の脇には「宮村・別府神社の歴史」と題された掲示がありました。(この地域は平成16年の町名改正まで「宮」という地名でした。)

神社が地域とともに歩んできたことが丁寧に記されています。内部には、制作年代不詳の不動明王立像が安置されているそうですが、通常は非公開。

“そこにある”ことだけが静かに伝えられているのも、かえって想像をかき立てられます。
そしてもう一つ、強く印象に残ったのが、社殿に貼られていた別の掲示です。

そこには、本殿を守るために伐採された目通り3メートル・樹高22メートルの黒松について、写真付きで作業風景が紹介されていました。
- 伐採時期:2025年7月
- 樹齢:236年
- 作業者:南フランス・アヴィニョン出身の空師
- 空師歴16年(日本で6年)

重機は使わず、靴底につけた一本のアイゼンと腰のロープのみで作業を行ったそうです。淡々と綴られた文章と写真から、その高度な技術と覚悟が伝わってきます。

境内には、実際に伐採された黒松の切り株も残されています。写真と「現物」を同時に見ることができる、静かな記録の場所となっていました。

散歩の途中、ほんの少し足を止めてみると、何百年という歴史が息づく風景が、静かに残されていることに気づきます。
- 住所
- 東京都日野市万願寺3-47-1






